めにみえない生き物を探しに、おんなのこは森の中へー。
日本の現代演劇をリードする若き才能、マームとジプシーの藤田貴大が子どもから大人まで一緒に楽しめる演劇作品として初挑戦した話題作が登場!演劇ならではの見立てやしゃぼん玉などの視覚効果で子どもたちの感性を刺激する一方、少女の自立や争いといった深みのあるモチーフも織り交ぜ、幻想的でありながら大人の心も捉える藤田ならではのファンタジーの世界へと誘います。
主人公のおんなのこの他、母親、狩人、森の動物や妖精たちまで、多彩な登場人物たちをマームとジプシー作品に数多く出演する4人の女優陣が次々と演じるほか、音楽にクラムボンの原田郁子、衣装はsuzuki takayukiが手掛けるなど、磐石のタッグで作品世界を彩ります。
あらすじ
おねしょに悩むおんなのこは、飼い猫のにゃあにゃあちゃんから聞いた古い言い伝えを叶えるため、夜の森へ出掛けて行きます。おかあさんも子どものころに出かけた森には、たくさんの動物たちや不思議な生き物、妖精たちが住んでいました。森で出会った狩人に案内されて森の奥へ進むおんなのこ。やがて辿りついた古いおうち。となりの森と戦争が始まろうとする中、おんなのこが古いおうちで見たのは……。
作・演出
藤田貴大
1985年生まれ。マームとジプシー主宰、劇作家、演出家。2007年にマームとジプシーを旗揚げ。象徴するシーンのリフレインを別の角度から見せる映画的手法が特徴。2011年に三連作『かえりの合図、まってた食卓、そこ、きっと、しおふる世界。』で第56回岸田國士戯曲賞を26歳で受賞。『cocoon』(今日マチ子原作)の再演(2015)で第23回読売演劇大賞優秀演出家賞を受賞。2018年11月『書を捨てよ町へ出よう』(寺山修司作)で「フェスティバル・ドートンヌ・ア・パリ」に招聘され、パリにて上演。今もっとも注目を集める若手演劇人のひとり。
音楽
原田郁子
福岡生まれ。1995年にスリーピースバンド「クラムボン」を結成。歌と鍵盤を担当。バンド活動と並行して、さまざまなミュージシャンと共演、共作、ソロ活動も精力的に行っており、『ピアノ』(04年)、『気配と余韻』『ケモノと魔法』『銀河』(ともに08年)のソロアルバムを発表。2010年、吉祥寺のイベントスペース&カフェ『キチム』の立ち上げに携わる。近年はクラムボンが、自主レーベル"トロピカル"からミニアルバム『モメント e.p. 』を3作発表しており、流通を介さない独自の販売方法で新たな動きを見せている。
マームとジプシーとは、2013年初演、2015年再演の舞台『cocoon』、昨年初演の『めにみえない みみにしたい』の音楽担当で共作している。
衣装
suzuki takayuki
大学在学中に開いた展示会をきっかけに映画、ダンス、ミュージシャンなどの衣裳を手掛けるようになる。2002年秋冬から自身のブランド「suzukitakayuki」を設立し、東京コレクションへ参加。近年では、インドネシアなどアセアン諸国への展開を開始している。
様々な企業とのコラボレーションや、アーティストへの衣装提供、芸術分野での衣装製作なども多数手がけ、その他、現代サーカスグループの「仕立て屋のサーカス」を立ち上げ、国内外で多数の公演を行うなど、ファッション分野に限らず幅広い活動を行っている。
出演
伊野香織、川崎ゆり子、成田亜佑美、長谷川洋子
お問い合わせ
北九州芸術劇場
TEL 093-562-2655(10:00~18:00)
備考
主催/(公財)北九州市芸術文化振興財団
共催/北九州市、北九州市教育委員会
後援/北九州市子ども会連合会、(一社)北九州市私立幼稚園連盟、(一社)北九州市保育所連盟
助成/文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)
独立行政法人日本芸術文化振興会